そして夏休みはつづく(完本)

武郎のくせに逍遥な顔。して評価は×。

今期のおれだめトピック
「シリーズ・ネヤガワ図書館のトリビア(リティ)」
輝け第一回(にしてたぶん最終回)講談社豪華版日本現代文学全集の怪


「ここにあるすべての本を読まなければいけないのではないか」というめまい*1
「まあまあくそ本がほとんどなんだから」とようようなだめながら
図書館を歩くまで二十数年がかかった。


金沢*2のことをいってられない程度に
わが小宇宙(コスモ)ネヤガワもやっちゃってるんじゃないかという証は
大阪でいうところの「ヤカラ」*3の数ではなく
すこやかなお子たちオジたちをはぐくむ図書館にこそあり。
あくまでたまたまわしによりコスモのかたすみで
日の目を見ることになったある本はつねにまた見いだされる。
家にかえってとりあえずおしまいのところに、
ここでは○か×かがついてくる。

司書過程には
「数字が覚えられない」というなんとも文系な理由で
ひっかからなかったわしだが
はて豪華版全集とやらをたてておいて見下げたさいの
ページの束にぺけとはなんのことやら。
だいいち記号としてのぺけぽんにしてはぶさいくすぎる、
これはもしかせんでも本の前任者のだめだしに違いない。
白樺派*4まんせー連中からすら過小評価されている御大の傑作、
或る女』完本版収録の選集にぺけ……
「自分と違う意見の人間はアホのひとことでかたづける」と
眉をひそめられ(いまだけ)反省しきりのわしにしても
さすがにこれは。
気になるまるがついているのは誰の選集なのか
みてきたような気もするが
上記のように自分に風向きがあまりによくないと作動する
抹殺装置が働いたのかおぼえちゃおらん。


ふろく
コスモのかたすみの未確認定住人(UR)
案内人:わし(図書館研究)


1)作家の年が気になる

ハードカバーの最後のほうについてる著者略歴の
生年にぐりりまるをつけて
現在何歳かを計算して書きなぐる者もまたおられる様子。
女の作家の本を借りてくることによって
棲息が確認されること多し。


推察される正体:
「ああ三島はもう『花ざかりの森』を書き終えているうう」などと
悶絶する文学高校生のごとく
(この女は)いくつでかくかくの小説を書いたかに
目がぎらぎらの小説が書きたい人(だと笑う)


2)世界の貧困が気になる

叢書の大きな棚のかげにかくれて
ずうっと本を読んでいる女(ここまでは確認)の手にホワイトバンド


推察される正体:
バンド表面の***でレディメイドレコードのグッズと勘違いした
渋谷系元ねえちゃん。
ちなみに井川がつけているのは
白いバンドなんかではなくライヴストロングバンド*5ではないかと思うが
タイガースオリジナルゴムバンドだとかの疑いも晴れないでおる。
だいいちサッカーおたくだろ井川という念がはいりすぎておる。


ふろくのふろく

98年代表レプリカをきて文庫本の棚にむらがる小学生


推察される正体:
拉致ったろか。
近所には02年師匠ものと桜の西澤ものをそろってきて
駄菓子をかいにあつまるお子もいる。いい趣味。

  • きょうのぴこぴこ

『Xi[sai]』(SCEJ/PS)


サイコロいまごろごろごろ。
目がかわきすぎてとびだしてんじゃないかっつうゲームベストテン第一位。

  • 今期のイミテーション銀幕


「同時に撮ることと撮られること」



アビエイター』(デーブイデー/つたやさん)

ちっともおもしろくなく
母親の誘いにのってみになんかいかなくて
まったくよかったところではあったけども
上記のテーマだけを追求した映画だと考えれば
まあ170分どうしてくれると怒り心頭でもなくなれるか?


備忘録
ひとつの時間・ひとつの場所で同時に撮ることと撮られること=映画であることを

             ・
             ・
             ・

(あえて「監督主演作品とはなにか」ではなく)
意識的に処理する派代表
イーストウッドゴダール
(次点:カサヴェテス『ラヴ・ストリームス』、勝新『顔役』)*6

結局あんまなんも考えてない派代表
ウディ・アレン、シンチー、レッドフォード、ケビン・コスナー(全部)


前者一派ではなくむしろ後者が
アレンとシンチー以外は
「なんも考えてない=じゃ撮るな」のラインナップとなってしまうのもまた
ちょっとむつかしいところ。
(アレンもシンチーも自己愛過多*7では。
同時にそこが映画/作家としての肝でもある最上の例では)

*1:めずらしいことなんだろうか?家人も同じことを言っているが

*2:こないだ知人にあれほんまかいなとつっこまれたがええほんま。前々回備忘録参照

*3:ヤクザっぽい中年までの男のことだそうです。ついこないだしったばかりのついこないだ難波に初上陸したばかりのネヤガワ市民たるわたくし

*4:しかしこの人たちにはやたら記念碑たてるし金くれみたいなサイトがありすぎるんですがこれも異常人気のバロミターなのか?「新しき村」がまだ金つのってんのともわけがちゃうだろ

*5:小野が夏の終わりのアテネでへろへろに泣いた平山にプレゼントしたものでここが最安値だ。スウェーデンユーロモデルレプリカより断然安い(当然。ちなみに先輩への布施として購入されるさい背番号はぜひともラーションで)。http://www.bbfb.jp/livestrong.htm

*6:注(自分に):『悪名』より『座頭市』より監督第一作目のこれ。「映画」とは「ガラス=まわるカメラのレンズに反射しうつる自分の顔を見ること」であるという「ひとつの時間・ひとつの場所で同時に撮ることと撮られること」に対しての勝新のこたえがちょっと多すぎるくらいたびたびでてくる「ガラスにうつる勝新の顔」として画面で見えるかたちで提示されていることに感動したので。勝新といえば『顔役』つうタイトルがおもいだせずみたここで絶句。http://knowledge.yahoo.co.jp/service/question_detail.php?queId=5936726&flag=2&burl=

*7:注(自分に):イーストウッドはけして自己愛型ではなく逆にいつまでもネオレアリスモ西部劇でいじめぬかれていた習い性からあえてぬけだそうとしないあまり映画のどまんなかに来てしまうのではないか